GET CRAZY!
少しづつロックにかぶれていった俺に、強烈なパンチを浴びせたPRINCESS PRINCESS(プリプリ)。
当時、女性がロックを演奏するというだけで「女のくせに」「カワイイだけ」「音は男に任せればいい」――そんな空気が平然と流れていた。
そんな中、プリプリは女であることを隠さず、逆にそれを武器に変えて、楽曲で勝負しようとした。『GET CRAZY!』では、厚いギターリフと突き抜けるボーカルが主軸で、「女だからってナメるなよ」と聴き手を挑発している。
山口冨士夫もジョニー・サンダースもビビる最高のリフでスターとする「GET CRAZY!」
それまで、音楽の“憧れの対象”は男性だった。けれど、プリプリは「なりたい女性像」として見られた最初のロックバンドだった。
制服でコピーされ、学園祭で歌われ、放課後にバンドを始めるきっかけになった。
奥居香がボーカルであり、センターだが、センターもクソもない。バンドなのだ!
もっとも奥居香は大好きで、テレビに出ていると母親が「プリプリ出てるでー」と呼びにくるくらいであったが。
でも、「ベースの渡辺敦子が実は好き」と母親に告白したところ、「あんたは姉さん女房もらいなさい」とよくわからん司令が出されたことを思い出す。
プリプリが道を切り開いたことで、1990年代以降の女性ロックアーティストが誕生する土壌が生まれた。
JUDY AND MARY、チャットモンチー、SHISHAMO、SCANDAL——彼女たちの音楽人生は、プリプリが“GET CRAZY!”と叫んだからこそ始まったのだ。
「女の子だってギターをかき鳴らしていい」という感覚は、ガールズバンド文化、さらには軽音部文化の根底を支えるものとなり、今なお引き継がれている。
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